興行時の来場者は地元以外の人が約半数を占め、遠くから駆けつける常連客もできた。高座がはねた後は客席を片付け、出演者を交えた打ち上げ会がスタート。地元の人同士が顔見知りになったり、別の寄席でばったり会ったりと、交流も広がる。寄席を観に来た菊龍さんの知り合いが弓さんを見初め、ゴールインという嬉しい副産物も生まれた。
「三凱亭で落語会を開くようになってから、お呼びがかかる機会が増えました」と、菊龍さんもトレードマークの八の字眉を、さらにきれいな八の字にして喜ぶ。
駅から近く、木戸銭も地域寄席ならではのリーズナブルな価格だが、商店街から一本奥の通りにあるため、目に留まりにくい。気軽に足を運んでもらえる地元の人にもっと知ってもらうことが、とりあえずの課題だ。
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